■ 概要
Windows 2008を既存のWindows 2003ドメインに参加させる際、Active Directoryのフォレスト拡張が必要となります。(Windows 2000 ADにWindows 2003 ADノードを追加導入する場合も同様の作業が必要になります。)
■ 設定作業
Windows Server 2008を、既存のWindows Server 2003ドメインに参加させるためには、以下の設定作業を行う必要があります。
- W2K8にあわせてスキーマーを拡張 。
- GPOを更新(SYSVOL拡張) 。
- ドメインの機能レベルをネイティブモードにする。
【事前作業】
- ドメインのDCから、Windows Server2003 Active Directory スキーマの操作マスタサーバを特定してください。
- スキーマ操作マスタサーバにスキーマアドミン権限を持ったアカウント(Administrator等)にてログインを行ってください。
- ログインしたサーバにて、Windows Server 2008のインストールCDを入れCD内のバイナリにアクセスできるようにしてください。
【スキーマ操作マスタの拡張】
- CD内の「\sources\adprep」ディレクトリー内に、「adprep」バイナリが有る事を確認 して、ファイルまでの絶対パスを確認してください。
- コマンドプロンプトから「(絶対パス)adprep /forestprep」を実行 してください。
- 下記のメッセージが表示されます。
ADPREP の警告:
adprep を実行する前に、フォレスト内のすべての Windows 2000 Active Directory ドメイン コントローラを Windows 2000 Service Pack 4 (SP4) 以降にアップグレードする必要があります。
[ユーザーによる操作]
既存の Windows 2000 Active Directory ドメイン コントローラのすべてがこの要件を満たす場合は、C キーを押してから Enter キーを押して続行してください。中止するには、その他のキーを押してから Enter キーを押してください。
- メッセージを確認したら、[C]キーを押し、[ENTER]キーをおしてください。
- スキーマの拡張が始まるのでそのままお待ちくいださい。
- スキーマの拡張作業の終了を確認し、下記のメッセージが表示されれば作業は終了です。
Adprep はフォレスト全体の情報を正しく更新しました。
【SYSVOLのグループ ポリシー オブジェクトのアクセス許可を更新】
- CD内の「\sources\adprep」ディレクトリーの「adprep」を確認 してください。
- コマンドプロンプトから「(絶対パス)adprep /domainprep」を実行してください。
- ネイティブモードで無い場合には下記のメッセージが表示されます。
# ネイティブモードの場合には設定が終了します。
Adprep は、ドメインがネイティブ モードではないことを検出しました。
[状態/結果]
Adprep は、変更を行わずに停止しました。
[ユーザーによる操作]
ネイティブ モードで実行するようにドメインを構成し、domainprep を再実行してください。
【フォレスト・ドメインがネイティブモードで無い場合】
フォレスト・ドメインがネイティブモードで無い場合には、ネイティブモードに切り替える必要があります。
-
ドメインの機能レベルの機能レベルをWindows Server 2003にアップグレード
- [管理ツール]から[Active Directory ドメインと信頼関係] をクリック。
- [Active Directory ドメインと信頼関係] の[ドメイン名]を右クリック 。
- メニューからフォレストの機能レベルを[Windows Server 2003]に変更してください。
- [機能レベルを上げることに成功しました・・・]が表示されたら作業終了(成功) です。
-
フォレストの機能レベルの機能レベルをWindows Server 2003にアップグレード
- [Active Directory ドメインと信頼関係] 右クリック 。
- [フォレストの機能レベルを上げる]をクリック 。
- [機能レベルを上げることに成功しました・・・]が表示されたら作業終了(成功) です。
【フォレスト・ドメインがネイティブモード、またはネイティブモードに変更した場合】
下記が表示されます。
Domainprep を実行中…
Adprep はドメイン全体の情報を正しく更新しました。
グループ ポリシー用の、ドメインを超えた計画をするための新しい機能である RSOP計画モードを既存のグループ ポリシー オブジェクト (GPO) 用に更新するには、ファイル システムと Active Directory ドメインサービスのアクセス許可を必要とします。この機能は、インフラストラクチャ操作マスタの役割を保持する ActiveDirectory ドメインコントローラ上で “adprep.exe /domainprep /gpprep” を実行することにより、いつでも有効にできます。
この操作により、SYSVOL のポリシーのフォルダにある GPO はこのドメイン内の AD DCの間ですべてレプリケートされます。詳細については、サポート技術情報の Q324392 を参照してください。特に非常に多くのグループポリシー オブジェクトがある場合にお勧めです。
■ RODC機能追加
Windows Server 2008からRODC[読み取り専用ドメイン・コントローラ]機能が追加されました。
【RODC設定方法】
- CD内の「\sources\adprep」ディレクトリーの「adprep」を確認。
- コマンドプロンプトから「(絶対パス)adprep /rodcprep」を実行してください。
- 下記メッセージが表示される事を確認して終了です。
Adprep は問題なく完了しました。すべてのパーティションが更新されました。詳細については、C:\WINDOWS\debug\adprep\logs\20080503201608 ディレクトリの ADPrep.log を確認してください。
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